RING LINK LABORATORY印刷の実験室

RING LINK FACTORYオリジナルカレンダー2018

RING LINK FACTORYオリジナルカレンダー2018

2017.11.1 オリジナルカレンダー第一弾 試作開始です!

日頃のお世話になっている皆さまに、職場やご家庭で使っていただけるような、リングリンクオリジナルプロダクトの開発を進めています。カレンダーとして使うもよし、メモ帳として使うもよし。シンプルな白いカタマリの日めくりメモカレンダーが、もうまもなく完成予定です。

2017.11.8 オリジナルカレンダー素材用紙の選択(その1)

カレンダーでも今回は初めて日めくり仕様を試みたいと思います。ただし単純にカレンダーとしてだけの機能ではなく、メモ的な要素も踏まえていきたいと思います。用紙は白色度や質感も含め、書き易さやペンの発色の良さでいくつか選びました。

今回は「OKピクシード 46/60kg」「ミセスB-Fスーパーホワイト 46/90kg」「アラベール(ウルトラホワイト)46/70kg」「モンテルキア 46/60kg」を選んで見ました。

365日分の束にしてみると、この時点でそれぞれの佇まいに個性があります。

2017.11.15 カレンダー デザイン打ち合わせ

今回協力していただけるthumbMさんとデザインを検討。

『実験』というコンセプトの基ですので、あえて「実用性」や「機能性」に捉われずにチャレンジしたいと思います。デザインはフォントのみ、日めくりであり、メモでもあるということで、平日の「月」「日付」の表記は全てホワイトインキで印刷したいと思います。一見はただの白いメモ帳。そんなイメージです。日曜と祭日のみ、それぞれ数字が特色赤、シルバーでの表記にしたいと思います。

その日その日に書くことは、使う人それぞれ。ちょっとしたメモ書きから、当日のスケジュールでも、ダイアリーでも。もしくは目標の日程までのカウントダウンを綴れるようなもの。もちろんシンプルな日めくりカレンダーとしても置いておけるものにしたいと思います。

使い方を委ねることで、1年間使用した後に、新たな機能性というものが発見できることを楽しみにして進めて行きます。

2017.11.22 テスト校正+素材用紙の選択(その2)

先にいくつか選択した用紙から、メモとしての書きごこちや、加筆性の検証で下記2種に絞りました。

・モンテルキア 46/60kg
・ミセスB-F スーパーホワイト 46/90kg

今回は荏原印刷株式会社様にご協力いただき、上記2種でテスト校正を始めます。
モンテルキアは質感、書きごこちともに素晴らしいのですが、塗工が薄いため今回ビジュアルのメインになる白インキが今ひとつ目立ちません。ミセスB-Fはそういった面ではかなりグロスになります。
(しかし、一昔前のUVインキに比べるとインキ自体にだいぶツヤがあります。ちなみに白インキはTOKAのコンク白を使用。)
今回はカレンダーとしての見え方もあるので、より白インキが目立つミセスB-Fで用紙は決定したいと思います。

ミセスB-Fのホワイトインキは可視性は良好なのですが、今回はメモとしての用途もありますのでインキの上への加筆検証も行います。

このままだとペンによっては、インキの上はうまく書けないものありました。
このあたりの加筆性の調整はこの後インキの方で調整してみます。

2017.12.05 テスト校正(その2)

前回のテスト校正では、ホワイトインキ上で鉛筆や、ペンのインクの乗りが悪く、はじいてしまう状態でした。

油性インキのピーッコックオペーク(P100)を使う手もありますが、今回はUV印刷での試みです。
対策としてホワイトインキにマットニスを後乗せしてみました。
すると、マットニスの粒子にペンのインクや、鉛筆の芯が良く定着するように成りました。ホワイトインキの光沢感も良い感じに落ち着きました。

印刷はこちらで進めて行きたいと思います。

2017.12.12 製本(丁合い+天糊加工)

印刷も完了し、日めくりカレンダーの肝でもある丁合い作業に入ります。

今回は株式会社小林断裁様で作業をしていただきます。

上の写真が丁合機です。A3サイズで40枚まで一度に丁合いできるそうです。

今回は6種ごとの日にちで面付けしたものを、計62枚丁合いしていただきます。

さらに断裁して細かく。そして重ねていって365日分の1年間の束になります。

万が一、途中工程で抜けがあっても逆算で原因箇所までさかのぼれる計算つくされた作業工程です。

無事、丁合い後の天糊加工も綺麗に終了。1年間が束ねられました。

この後、最後にパッケージングもしてみたいと思います。

2017.12.20 オリジナルカレンダー2018完成

完成しました!
最後にシュリンク包装をし、中のアイテムをイメージさせるシールも貼りパッケージングまでしてみました。

実験ならではの大胆さがあるものになったと思います。

今回いくつか選んだ用紙の中では一番嵩の厚い用紙を使用したので、佇まいもしっかりとしたものになりました。

1年間通して使っていただいて、また新たな発見がある事を楽しみにしています。

最後に今回のプロジェクトに協力いただいた皆さま本当に感謝しております。
決してヒット商品の開発を目標とするプロジェクトではないですが、 今回出来上がったアイテムとその過程の経験値が、また今後ユーザー様が喜んでいただけるものづくりの表現に繋がっていけば幸いです。
そしてまた次回ご賛同いただけること楽しみにしております!

このアイテムは事例集でも紹介中です。

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